サンダルウッドな胡椒〜観能雑記帳

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help RSS 「国盗人」世田谷パブリックシアター 2007.7.3

<<   作成日時 : 2007/07/04 22:42   >>

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野村萬斎も、もちろんだが、白石加代子が観たくて行って来ました。
2階、3階席については、キャットウォークのように宙に浮いてるようだ。
それに、普通に腰掛けた客席の、視界のど真ん中に、細いとは云え、スチールの欄干が一直線に舞台を遮るのはどうしてなのか。身を乗り出せばいいことだし、幸い身を乗り出しても、周囲に迷惑がかからない高さが一列ごとにあるけれども。

背面に1本、横と後ろ方向斜め各2本、合計5本ある橋掛かりのような渡り廊下、正面には階(きざはし)の能舞台風な舞台は、面白い。
廃墟のように壊れかけた柱と梁が掛かっただけの簡素な舞台装置。背面の道の奥、全体が奥ノ間のようなイメージで、場面場面で異なった空間に変化して行く。

白石加代子は4役をこなすのだが、原作「リチャード三世」のストーリーを知らないので、4役をすべきであったのか、2役か3役くらいに抑えた方がよかったのか、私には判断がつかない。衣装は変えてくれているが、やはり、初めて見る者には判り難いのではないか。
(「リチャード三世」ぐらい知っていて当然と云う考え方もありますけどね)
白石加代子は、さすがに、さすがに熱いけど、も少し、とんがった演技をする人のイメージがある。
毎日、演出が多少変わるらしい。
ポストトークによれば、白石加代子は、言葉に感じ、言葉から入るタイプの女優であるらしい。言葉→身体→感情の順であるそうな。
早稲田小劇場出身の白石加代子は、「狂気の女優」などと呼ばれたが、やはり、現代の語り部、言霊の女優である。

俳優としての萬斎は、好きだし、いいと思って来たけれど、今回の「悪三郎」を見て少し変わった。
立ち姿も悪くないし、声も悪くない。おそらく舞台人として必要な存在感やカリスマ性もあるのだろう。カツゼツも悪くはない。
しかし、台詞回しに魅力がない。悪三郎のキャラクターに求心力がないと云うべきだろうか。
それは、山野史人や今井朋彦に比べたら、質の差ではなく、レベル差であるような気がする。
原作にもあるという言葉遊びだが、野村萬斎の喋りは、ときどき観客に媚を売るようで、私にはあんまり笑えない。
周りを囲む演技人も魅力的、色々な工夫や見どころは沢山あるのだが、全体としては、今ひとつピンと来ない。

こういう派手な舞台をやりながら、野村萬斎が、地味な本狂言の舞台を勤めることは、私には至難の業に思える。現代劇と古典芸能と云う様式の異なる、振幅の大きなジャンルをまたぐのだ。双方、中途半端になりはしないのか。

でも、それは、女優、白石加代子に代わりがいないように、演出家、野村萬斎、ともかくも狂言出身の野村萬斎にしか、出来ないものはあるのだと思う。

ファンがコワいので、これ以上は書きません。(笑)

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トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
国盗人 長かったー
見てきました。 なんとか3時間近く座っていられたけれど・・長かったなー。 ...続きを見る
それとなく
2007/07/11 19:36

コメント(18件)

内 容 ニックネーム/日時
Santalさん、こんばんは。私、今日、行ってきました。
萬斎さんから能の世界へ入り込んだ私としては、ま、見て行こうと、それと、やっぱり白石さんを見たいと思ったのです。
感想は・・白石さんに関しては大向こうから、カヨチャン!と声をかけたいくらいでしたが・・現代において、リチャード3世をやる意味、言葉遊びというよりも駄洒落の連発の必要有無など・・もろもろ思うことありですが、Santalさんの言うとおり、>ファンがコワいので<
元ファンとしては、ゆっくり感想まとめまーす。
fuku@ginsuisen
2007/07/04 23:03
こんばんは。
fukuさんも入り口は萬斎さんから!
でも、招かれちゃったもん勝ちと思います。だから、萬斎さんて凄いの。
やっぱ、カヨちゃんも、凄い!
私も、ファンがコワい小心者。でも、見方は人それぞれですし、違うのが当たり前で、書いてます。まったく同じだったら逆におかしいぐらい。
どんどん、色んな感想が出たらいいと思うので〜す。それだけ。
Santal
2007/07/04 23:18
追記でーす。カヨチャンは、百物語もいいですが、源氏物語ひとりがたりもいいですよー。出ではみんな大拍手。ほんとうにカヨチャンと声がかかります。機会があったらぜひ!
fuku@ginsuisen
2007/07/04 23:22
クリコです、こんばんは〜♪

ウフフ、実は私も前半は、「んん?」と思ったのですよね。でも後半は結構楽しめました。
今回は、演出家としての萬斎さまの真価が、問われそうな感じですね。
クリコ
2007/07/04 23:26
fukuさん、ありがと〜。しっかり、「白石加代子の部屋」チェックしました。
Santal
2007/07/04 23:28
クリコさん〜♪
私がこんなことを云うのもなんだけど、演出家、萬斎は良いのでは? 
舞台としては魅力的な可能性をいっぱい持ってる。
ただ、主役が少しね?と思います。
反論はあるだろうけど。
Santal
2007/07/04 23:33
ガーン、やぱし意見が違いますね・・・。

今回は、演出家・萬斎さまに課題ありな感じもしたのですが・・・。(でも自分のblogには、それを書いてないクリコであった・・・。)
クリコ
2007/07/04 23:35
ガーン、そうなの?
でも、私って、萬斎さんのこういうのは、テレビの録画以外では初めて見てるので(エラそうに書いてますが)、適当に聞き流して下さい。
こと、この舞台に限り云えば、俳優、萬斎より、演出家、萬斎に魅力を感じますが・・・。
Santal
2007/07/04 23:46
Santalさん、クリコさん、私もいろいろ言いつつ、前向きな萬斎さんは応援しているつもりでーす。演出家として、課題があるほど進む道はたっぷりと思っています。私がいきている間にもっともっと高い山に登ってほしいわー。
>でも、招かれちゃったもん勝ちと思います。だから、萬>斎さんて凄いの。
これ、かなり胸にきました。招かれちゃったもんね、まさに。確かに彼は凄い。
fuku@ginsuisen
2007/07/05 09:24
なんだかんだ云いつつ、萬斎さんは、凄く愛されてますよね。
色々、新しいものにチャレンジしてほしいですね。チャレンジが出来る人は、そうそういないですもん。

状況が違えば、自分も充分、萬斎さんに「招かれてた」クチだと思います(笑)。

さて、「国盗人」。時間が経ってみるとなんだか、子供の頃見た、サーカスみたいに、きらきら光る魅力が隠れていて、ワクワクと楽しかった気もしつつ、、ただ、普通の劇と狂言との境目のところで、自分の見方も、やや分裂気味であったとか、まだまだ色々整理できそうです。
Santal
2007/07/05 23:26
お邪魔します!
クリコさんのところから参りました。
私も入り口が萬斎さんです。その後、「演劇の畑」から「音楽の畑」に行ったきりです。
「国盗人」は1日に見て、その足で一噌幸弘のライブに行き、「見てきたの?」と聞かれましたが、「長いです」としか感想は言えなかったです。前半はいらないかなと思ったりします。
彼の能楽以外の舞台は、1回目はだいたいこういう感想持つことが多いです。でも「まちがいの狂言」は初めから良かった。
14日も行く予定です。
もとこ
2007/07/06 00:12
こんばんは、もとこさん! クリコさんのブログでよくお名前拝見してます〜。コメントありがとうございます。
前半、そうですね。白状すると、ちょっと眠ってしまいました(笑)。

>彼の能楽以外の舞台は、1回目はだいたいこういう感想持つことが多いです。

そうなんですね。段々、練れてくる感じなんでしょうね。
やはり、2回ぐらい見た方がいいんでしょうか。
実演とは違うでしょうけれど「まちがいの狂言」DVDも出ていますから、機会があれば見てみます。

>私も入り口が萬斎さんです。その後、「演劇の畑」から「音楽の畑」に行ったきりです。

なんと、もとこさんもですね! すごいなあ。
「いったきり」もいいですね。
一噌幸弘さんの笛、私も好きです。
実は、7月27日の渋谷「一噌幸弘コンチェルトプロジェクト」行く予定です。
たまには、耳だけ、目だけ、と云うのが気が休まる気がして・・・。一噌幸弘さんの場合は興奮して、休まらないかもしれませんが・・・。楽しみです。
Santal
2007/07/06 00:40
7月27日行かれるんですね。気が休まるかどうかは?ですが、おもしろいと思いますよ。ヴィヴァルディのリコーダー協奏曲は3度目のリベンジという超絶曲です。
もとこ
2007/07/06 07:53
そう云えば、だいぶまえのこと、クリコさんのブログで、もとこさんとクリコさんのやりとりに、ひとり大うけして、「東京ダルマガエル」のCDをこっそり(こっそりすることはないですが)買い求めました。一噌幸弘さんの最初のCDみたいですね。いい表現ではないかもしれませんが、村祭りのような懐かしい音でした。能舞台の上でもなく、もう少し違う一噌幸弘が聴きたいと思ってました。今回は、また全然ちがった、ヴィバルディの超絶曲ということで、期待できそうですね。
Santal
2007/07/07 11:12
すみません、勝手にトラックバックさせていただきましたー。
「東京ガマガエル」持っています。あとそのあとの「リーヤリ」も。「リーヤリ」はかなりジャズっぽいですよー。
fuku@ginsuisen
2007/07/11 21:56
fukuさん♪
こちらこそ、黙ってTBごめんなさい。宜しくお願いします。

「リーヤリ」の方がジャズっぽいなら「東京ガマガエル」より・・・(fukuさんも笑かしてくれますね)私の好みかも。

「東京ダルマガエル」
本物はこちら→http://www.sagami-wu.ac.jp/sho/siiku.kansatu/gakuensizen/kaeru/kaeru.html
Santal
2007/07/11 22:08
ごめんなさーい。なんでまちがえたのかしら〜。失礼しました。
fuku@ginsuisen
2007/07/12 08:40
すみません、わざとかと思って・・・。
モジモジ(・_・;)
Santal
2007/07/12 21:56
「国盗人」世田谷パブリックシアター 2007.7.3  サンダルウッドな胡椒〜観能雑記帳/BIGLOBEウェブリブログ